北朝鮮が核施設の稼動を停止し、ようやく6カ国協議の具体的な成果が出始めた。今後アメリカによるテロ支援国家の指定の解除、北朝鮮の経済発展、開放がすすめば、独裁政権の求心力が弱まり、いっそう平和への道が開かれることになる。さらに朝鮮戦争の完全な終結と平和条約の締結という出口が見えてきた今、世界で一番軍事的密度の高い東アジアという汚名を返上できる日も近づいている気がする。
もちろん、平和が少しでも近づくことはこの地域の住民としてとてもうれしいが、日本人としてはちょっと複雑な気持ちである。というのは、この流れに一国だけブレーキをかけてきたのが日本政府だからだ。
この間の日本政府の外交は完全な失敗に終わったからである。政府としては面子が丸つぶれかもしれないし、拉致被害者を救う会の人たちは、経済制裁から戦争というシナリオが実現しないで残念かもしれないが、彼らのシナリオに従えば人は日本人を含め何十万人と死ぬだろうし、北朝鮮は、もしまだ残っているなら拉致被害者を人間の盾にしようとするだろうから、拉致被害者も絶対に戻らない、最悪の結末になるところだった。
この地域の経済が発展して、困っている人が少しでも減り、それがまた平和につながるという流れを止めないように、日本以外の5カ国はがんばってほしい。
われわれ日本人にとっては、戦争をしたくてしょうがない日本政府をどうするか、これが課題だ。憲法改正したって戦争になんかならない、普通の国になるだけだ、と言いながら外交でも明確に戦争に向かう道を歩もうとしている日本政府。具体的にやっていることを見れば、「憲法が古くなったから21世紀にふさわしくするだけ」などといういいわけが一切通用しないことは明らかである。
もうひとつ思ったのは、日本政府の能力の低さである。
もちろん日本政府が、平和の実現を邪魔することはわかっていたので特に驚かなかった。そして、よしあしは別にして、日本政府が書いたシナリオがどこからも支持を受けないという外交能力の低さもまた伝統なので特に驚かなかった。どうせ無能な人間で構成されているのはわかりきっているからだ。
それより、北朝鮮がなかなか稼動停止に踏み切らないことを何度もののしり、平和は進展しないかのように宣伝し続けたことに驚いた。「こんなことを言っていて、もし北朝鮮が約束を守ったときに面目丸つぶれになったらどうする」という想像が付かないアホさ加減である。私だったら、むしろ「ぬか喜び」して見せ、北朝鮮が約束を守らなかったときに、大げさに落胆して見せるだろう。逆だと大恥をかくからである。
そもそも北朝鮮が、約束を守らないとでも思ったのだろうか。お互いに不信感のあるもの同士が矛を収めるとすればそれなりのルールがあるだろう。「同時に引き金から指を離そう、せーの、よし。」「今度は同時に銃口を下に向けよう。せーの・・・」と順番にやっていくしかなく、そこの手順は厳密に守らなければならない。
「もともとは相手が悪いんだ。だから約束はしたけど、こんなめんどくさい手順など守る必要はない」などとやれば、相手はいきなり撃ってくるかもしれない。そういうレベルで約束をたがえることが今後の外交交渉を困難どころか不可能にすることくらい、幼児の知能でもわかる。
北朝鮮はだから約束を守るだろう。善意の国だとかそういうばかばかしいことをいう気はないが、ちょっと知恵があればそういうことはわかっているからだ。いや、むしろそういうところは悪人のほうがきっちりやるくらいかもしれない。
一方日本政府は2002年に拉致被害者を取り返すまでの手順を決めたのにいとも簡単に破ってしまった。もともと相手が悪いんだから約束なんて守らなくてもたいしたことじゃない、と思ったのだろう。きわめて幼稚である。
または、わざと相手を怒らせてやはり戦争にもって行きたかったのかもしれない。今も相手を怒らせようとして警察まで一緒になって嫌がらせをしている。こういう幼稚さで北朝鮮を暴発させ、シナリオどおり戦争に持っていけると思ったのかもしれないが、あまりに幼稚すぎ、危険すぎて、ほかの4カ国が警戒してしまっている。
北朝鮮だけでなくどこの国ともこじれてしまった日本外交。平和憲法の名に恥じる挑発ぶり、彼らが憲法を早く変えたい気持ちもよくわかる。
情報ギャップ
勿論外国政府は其の事(嘘の発表)を承知している。
このギャップはすごいですね。
何故知らないのか。?
普通自民党政府の隠している疑惑等は共産党などの野党が何とか探り出して報道する。結果自浄作用が働く、しかし対北朝鮮問題では此れが全く働かない。
Kaetzchenさんuxemburgさんや私のような極少数だけが問題にしている。政治外交では今でも政党の力は侮りがたい力を持っている。共産党にもう少し頑張ってもらわないと。
右傾化する日本に社共は責任を感じて欲しいものです。
日本の右傾化は北朝鮮問題が最大の原因。安倍晋三が首相になれたのも北朝鮮問題があったればこそ。
外交は平時の戦争
拉致問題(北朝鮮問題)が最重要課題と言いながら、6カ国協議に他国は外務省事務方ナンバーワンの外務次官クラスを派遣しているのに日本は一局長。ランクで言うと事務方の4番目。
最初から6カ国協議をやる気が全く無い。
モチベーションもイノベーションもまるっきりなし。放棄試合か日本相撲協会言うところの『無気力相撲』なみ。
今の日本政府に外交感覚を問うのは、娼婦に処女性を求めるが如し。安倍晋三の強制否定発言やワシントンポストの全面広告はサッカーのオウンゴール(自殺点)で馬鹿馬鹿しさに笑うしかない。
北朝鮮問題は日本国内で発表している事と事実(真実)との乖離が甚だしすぎる。地下鉄サリン事件直後にマスコミを賑わしたオウム信者の発言なみ。
8年間の自公連立で自民党のカルト化が進行した結果でしょう。
日本は本当に蚊帳の外ですね…広辞苑に蚊帳の外=6カ国協議における日本の事と載るんじゃないでしょうか…冗談です…
私が気になるのは6カ国協議における報道のあり方です…日本政府が書いたシナリオあるいは宣伝以上の報道がまったくなかったように思います…私たちの国のマスメディアは国境なき記者団の報道の自由度のランキングのとおりの評価としか思えません…毎度毎度大挙して記者を派遣してるはずですよねぇ…誰に取材してるんでしょうねぇ…
北朝鮮はまあほめられた国ではないでしょうが、それ以上に憎むほどの価値のない相手を憎むことによってわれわれが失うものの大きさは、計り知れないものがあると思います。
北朝鮮に住んでいる人たちもわれわれと同じく不安の中ですごしています。不安をあおって政治をする人たちにだまされている点ではどちらの国民も被害者です。直接話したこともないし言葉も通じないけど、なんだか彼らには共感できます。ともに"私たちの敵の姿が見えてきました"という境地に達することはできるはずですね。
瀬戸際外交対蚊帳の外外交ですか。どちらもレベル低い気がしますが、瀬戸際は一応外交になっており、彼らなりの成果を挙げているのに、蚊帳の外は一人相撲なのが悲しいですね。誰からも相手にされていない日本政府は本当に恥ずかしいです。
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