最上の帽子は頭にのっていることを忘るるような帽子である。最上の政府は存在を忘るるような政府である。
----徳冨蘆花「謀反論」

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4/7 (4/6深夜) 0:55~1:50 日本テレビ
番組ホームページ

日中戦争真っ只中の70年前、南京陥落時に起きた南京大虐殺。様々な論議を生み、虐殺の人数さえ両国の間で大きな開きがある。その事件について、20年間身を削るような調査を続けてきた人がいる。彼が探り当てたのは、兵士が最前線で綴った「陣中日記」。そこには日本軍が中国人捕虜一万数千人から二万人を一挙に虐殺したことが記されていた。また日記からは、勤勉に田畑を耕し家族を愛し、生きるのに懸命だった農民が、突然戦場という異常な世界に放り込まれ、殺戮者に変貌していく姿が浮かび上がる。陣中日記をもとに虐殺の軌跡を追う。


 内容については知らないので、自信を持っておすすめするというわけではないが、やはり日本人として避けて通れない問題だと思う。私も録画して見たいと思っている。

・・・この後番組の感想

感想

先ほど録画で見終わったのでその感想など・・・。

このドキュメンタリーの主役は58歳の化繊工場に勤める工員。18歳から40年間会社に勤めながら、帰宅後のわずかな時間や、土日を使って20年間南京大虐殺について調べ続けた。彼が主として調査したのは、陣中日記。兵士たちが毎日、克明に記録し続けた生の声である。彼によると、証言はもちろん重要だが、それでも戦後の証言というのは変化するものだという。それはもちろん記憶違いもあるだろうが、後になって美化しようとする意識も働くのかもしれない。だから彼は証言よりも、現場で書かれた陣中日記を重視する。彼が20年間で手に入れた陣中日記は30冊ほど。何度も何度も元兵士の家にかよって、長い時間をかけて信頼を得て、やっとぽつりぽつりと語ってもらえるようになり、最後にその時の日記を見せてもらえる。一般に、兵士たちの陣中日記として製本されたものもあるが、基本的に彼はそれに重きを置かない。後で書き換えられているかもしれないからだ。この地道な努力から明らかになる歴史の圧倒的な重さの重さの前に思わず襟を正して番組に見入ってしまう。
 そういえば大江健三郎の「沖縄ノート」を否定するために、後から改ざんした陣中日記なるインチキ出版物を提示した人たちがおり、それに飛びついて何の裏付けもとらずに騒ぎ出す作家、さらにその作家の書いた文だけを頼りに騒ぐ「教授」たちが集団自決命令がなかったなどと言い出し、さらにそれを真に受けて教科書まで文科省の検閲で書き換えられてしまったという事件があったが、考えてみればずいぶん薄っぺらな人たちである。

 で、彼が調べた部隊3500人ほどは予備役で召集された人たち3500人。田舎のとてもいいお父さんたちで、中には故郷とのあいだで、子供がうまれたか、まだかとやりとりするようなお父さんも。
 そんな彼らが向かったのは、上海から南京への道。
 まず1937年9月の上海での戦闘で600人以上が亡くなる。どんどん仲間がいなくなっていくなかで、彼らは自分たちがどこにいるかを理解し始める。その後、南京への侵略を命ぜられるが、食料が底をつき、11月頃には徴発(民衆からの略奪、強盗)を命ぜられるようになる。死線をさまようほどの飢えと戦闘の中で彼らの心はもはや人間のものではなくなっていく。南京に到達する直前の村で、何が起こっているか理解できない小さい女の子がじっとこちらを見ていたという。思わず、わずかに持っていたお菓子を渡し、少女がにこりと笑うのを見て、自分の故郷の子どもを思い出し涙があふれる。しかし、人間性をわずかに取り戻すまもなく、そんな彼らを待っていたのは南京での大虐殺命令だった。
 この部隊は、南京での戦闘での捕虜をいったん収容したものの、自分たちだって食料がない。やがて部隊は捕虜全員の処分を決める。人目につかないようにするためと、死体を川に流して証拠隠滅するため、南京から外れた人目につかない揚子江沿岸に有刺鉄線で囲いを作り、台座に乗せた機関銃で乱射する。阿鼻叫喚。さらに、油をかけて死体を燃やす。火炎地獄である。
 人目につかないようにそれらの「処分」が行われている頃、南京市街では華々しく入城式が行われていた。
 生き残りがあってはならないと黒こげになった死体を銃剣で突いていく。死骸を見ても老人や子どももいるのがわかったという。それが終われば、何日もかけて川に死体を捨てる・・・。この部隊の記録だけで2万人である。

 陣中日記の中には、その大虐殺の日のページだけを破り取ったものもいくつかあるという。ドキュメンタリーの主役である調査者は、誰かが証拠隠滅の為にやったのではなく、本人が破りとったのではないかという。私もそう思う。証拠隠滅したいのであれば、全体を捨てるだろう。しかし、もし記録者本人がやったのなら、自分の人生の一部として、過ごした日々を記録したい、しかし、その日だけは、その日のことだけは思い出したくない、そういう思いがそれをさせたのではないだろうか。


 胸が詰まる思い・・・。
 調査した人は18歳から工員として、本人曰く「下層労働者」として生きているだけの人間、ということになるのだが、なんだかえらそうな作家やたいそうな大学教授などよりはるかに知的で、穏やかで誠実。見ていてそういう印象を受けた。ケインズではないが、もはや大学なんぞに「知」はないのかもしれない。茂木健一郎さんはインターネットだけで勉強してノーベル賞を取るやつが出てくるのではないか、というようなことをどこかに書いていたが、ノーベル賞やインターネットの価値は別として、真実に対して誠実な人を久々に見た。番組制作者には申し訳ないが、南京大虐殺と歴史的事実それ自体(揚子江を船で上っていて、黒い固まりが流れてきたと思ったら死体だったというような証言はいっぱいあるので、実は今回の事実そのものは失礼ながら「まあそんなものだろう」という程度だった。ごめんなさい)よりも、なんだかもっと大きなテーマを見せてもらったような気になれた。
コメント

問題は南京で虐殺された人数ではない

はじめてコメントさせていただきます。
番組、見れませんでした…。どんな番組になっていたのでしょう?
どのくらいの人数が南京で殺されたのか、それは問題ではありません。大切なことは、当時の日本軍の食料『現地調達』の方針であり、それによって兵士たちが略奪行為をせざるを得ない状況に追い込まれたことです。
そして、敵を殺すことを強いられる軍隊と言う組織がいかに非人間的な組織で、いかに効率よく人間精神を破壊していくか、ということです。
それは、今月起こったナイジェリア系米兵による殺害事件を考えてもわかることです。アメリカ国籍を得るためにやむなく米軍に入り、精神を病み、殺人を犯す…。
戦争と軍隊と民衆殺戮が人間精神を破壊していくのです。そして、その殺戮に結果として加担している国の国民もまた病んでいく。アメリカでも中国でも、そしてこの日本でも…。
それが昨今の非合理な衝動的殺人事件のかずかずに現れている気がします。ユング風に言うとシンクロニシティですね。
あまりに問題の根が深すぎて…。

コメントありがとうございます

naokoさまコメントありがとうございました。
一応番組の感想なども書いてみました。番組の本筋から離れた内容ですみません。なお、CSで土曜日に再放送するそうです。
 番組中でも、現地調達方針が問題とされていました。戦争も政治もど素人のくせに国民に人間性を失わせる技だけはピカイチです。

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