最上の帽子は頭にのっていることを忘るるような帽子である。最上の政府は存在を忘るるような政府である。
----徳冨蘆花「謀反論」

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 ブロガーの皆さんは結構心やさしい方が多く、新銀行東京について、「中小企業を救うという理念はよかった、しかし、開業時にはすでに民間銀行の業績は回復して中小企業への融資も可能となっており、新銀行東京は必要ないものになっていた。もはや展望もない以上、傷の浅いうちに処理すべきである」というような評価をする方が結構多い。もちろん、「理念はよかった」と主張しているのではなく、「当初の理念はよかったとしても・・・」という意味でおっしゃっているのだろう。しかし、その程度の評価すらできないのではないだろうか。

中小企業支援は地味な仕事

 中小企業を支援するなら、自治体の融資制度などもあるはずである。たとえば信用金庫の融資を保証するとか、信用金庫に自治体のお金を預け、それを原資になかなか民間だけではできない長期かつ低利の融資をさせる、などの方法がある。信用金庫が持っている地域の中小企業の情報を活かしつつ、中小企業診断士などとも協力しながらきめ細かく行われている。
 これは地味な仕事である。打ち上げ花火のように派手に宣伝するような仕事ではないし、票にも結びつきにくい。目立たない中小企業の地道な仕事を長い目で見守っていく仕事が、派手で目立つわけがないではないか。
 本当に石原はそんな地味な仕事をやろうとしていたのだろうか。中小企業支援の「理念はよかった」とすれば、大前研一さんとの会食の翌日の新聞にでかでかと「メトロポリタン銀行構想」などと出るようなことになるだろうか(過去記事)。そして「一千億円の出資がやがては数兆の値になる」と大言壮語する(参考記事:赤旗)ようなことになるだろうか。当時の銀行協会もまた、中小企業融資業務に特化するでもなく、銀行経営のフルラインをそろえるような銀行を官業銀行として設立する意義は何なのか、ということを問題にしている。つまり、最初から中小企業支援などする気はなかったのだ。
 自分がすごいことをやるというヒロイズムに酔い、派手にぶち上げれば民衆はどうせついてくるだろうという大衆蔑視、そして権力は自分のものであると勘違いする幼児性が生んだ銀行、それが新銀行東京なのではないだろうか。

外形標準課税の恨み

 石原はかつて、銀行を狙い撃ちにして外形標準課税を課したことがあった。銀行が公的資金をもらいながら高給をとり、そのくせ税金を払わないなどけしからん、ということだった。ガキのケンカじゃあるまいし、腹が立つから金払え、などと特定の相手に課税したって適法になるわけはない。もちろん、一審では負け、課税できないどころか、過去に課税した分に利息をつけて返さなければならなくなった。
 銀行側は課税の違法性に絶対の自信を持ち、その後の訴訟の展開にも自信があったはずだ。ところが、銀行側は東京都との和解に応じた。なぜ応じたのか。銀行側からすれば争って長引いたほうが、返ってくるお金にたくさんの利息がついてむしろ得だ。しかし、銀行は政治にも助けられている。たとえば普通預金に預けても、低金利政策でほとんど利息がつかない、本当なら預金者に300兆円ほどの利息が払われてるべきではないかという見解(300兆は大げさだと思うが)もある。預金者の犠牲の上に銀行を救済してくれる政府から「東京都をこれ以上いじめないでくれ」とでも言われればある程度のところで手打ちとなるだろう。えらそうに政府批判を行ってきた石原は、この事件で頭が上がらない状態にされた可能性もある。この事件でも責任を都の幹部におしつけ、その幹部は退職したといわれる。

 そんなふうに周囲に当り散らしていたことから考えると、銀行への恨みは大きいのだろう。そこで、東京都自身が銀行経営に乗り出して、ほかの銀行をギャフンと言わせてやろう、ということを考えたとしても、この人の行動パターンならわからないでもない。学生時代にフランス語で苦労した恨みとしか思えないようなフランス語誹謗発言、息子の絵は都庁で飾ってやる以外にないレベルであるとなると、フランス近代絵画をガラクタだの何だのと言いたくなる精神構造。いつまでも根に持って、仕返しのために権力を使おうという最悪の私物化。

官製サブプライムローンかつサラ金

 それだけではない。貸し渋られる中小企業は、大企業よりリスクの高い相手といえるが、その融資のために預金を集めるとなると、自治体がリスクを負うことに加えて、お金を預けた者も損失をこうむることになり、サブプライムローンと似た構造になる。官製サブプライムローンだったとすればあまりにお粗末な銀行構想である。
 そのリスクがあっても、それが何兆円にもなるというのであれば、超高金利で貸すサラ金事業くらいしかない。コメント欄でご指摘いただいたとおり官製サラ金でもあったということになる。実際、利率は14%にもなることがあったというから、その評価もあながち外れていないだろう。
 このギャンブルの後始末はどうするのか。おそらく今回もまたどこかの銀行に泣いてもらい、何の価値もない新銀行東京を引き取ってもらうしかないだろう。政府なら、国民の預金金利を低く抑えてもっと儲けさせてやるから、石原は何とか救ってやってくれ、ということも可能だ。
 えらそうに大言壮語して、結局親に尻拭いしてもらうコドモ。親がまだ元気なうちはいいが、その後どうするんだ、というのは世間でよく聞かれる話であるが、いったいおまえはいくつだ?

ほうっておくとさらに暴走する

 この人は能力も見込みもなく雲をつかむようなことばかりいう人だから、都民としては、この知事を選んでしまった自分たちを恥じ、都民の税金でこの問題を処理すべきである。その後、石原から取れる私財をきちんと取り、知事を辞めてもらって、出直すしかない。
 もし、銀行からも政府からも救済されず、都民もこれを放置したら、都の税金をつぎ込んで、新銀行東京でカジノの運営でもはじめるかもしれない。行き詰まるとどんどんリスクの高いことをはじめるのはこういう人間の常である。こういう人間に付き合っていたら、まじめに働いて国を良くしようなどという気はうせてくる。こんな人間に、地味にこつこつといいものを作る日本の中小企業の支援をさせようと考えていたとしたら、お笑いというしかない。



カナダde日本語さんが世論調査をされている。厳しい意見が出ているようだが、石原がこれをどう受け止めるか。
コメント

世論調査のご紹介ありがとうございます。
国民による投票によると、石原の立場は悪くなるばかりのようです。石原が責任逃れをしようとすればするほど、国民の反感を買うでしょう。

>都民としては、この知事を選んでしまった自分たちを恥じ、都民の税金でこの問題を処理すべきである。

本当にその通りですね。

美爾依さまコメントありがとうございます

> 石原が責任逃れをしようとすればするほど、国民の反感を買う

 小泉、石原と「なにかやってくれそう」なんて思って選ぶのは、成績の悪さに絶望した学生が「このままでは破滅だ、頭をハンマーで思いっきりたたけば、奇跡的に頭がよくなるかも」と期待するより悪いことだった、ということでしょうか。大阪府民も気がつくかな?

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