最上の帽子は頭にのっていることを忘るるような帽子である。最上の政府は存在を忘るるような政府である。
----徳冨蘆花「謀反論」

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17日、NHKのクローズアップ現代で学童保育の抱える問題点についての番組が放映されていた。
 女性が働かないとやっていけない家庭が増えたせいか、放課後の小学生を預かる学童保育の施設は皆満杯、さらに待機児童であふれているという。結果、運良く入れた子どもたちも、指導員の目が届かず、けがをしたりすることもしばしば。国は対策に乗り出すというが、学童をよくするのかと思ったら、一施設あたり70人を超える学童には補助金を出さないという"対策"らしい。
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そのため、埼玉のある学童では親たちは学童を分割し、一施設あたりの人数を減らそうと場所探しをしているという。
 時代というのは進まないものなのだろうか、この親たちの姿は20年ほど前、全国のあちこちで見られた光景そのままである。当時、学童という制度がきちんと保障されず、親たちが空き地を探して地権者と交渉し、プレハブを建てて、高いお金を出し合って指導員にお願いし、自主学童を設立した。放課後数時間預けるだけなのに、たいてい負担は子ども一人あたり3万円ほどになった。その上環境もいいわけではない。地震があったらどうするんだろうと思うような施設ばかりだった。
やがて、親たちの運動が実って学童が公設化していく自治体もあった。神奈川県の川崎市などでは多くが児童館や子ども文化センターの施設を利用するようになり、一家庭あたり4000円ほどで預かってもらえるようになった。
しかし、やがて親たちの世代も変わっていき、学童というものが父母の運動で勝ち取り、維持されてきたものであることを忘れ、提供されて当然のサービスのようにとらえられるようになってきた。そのうち、行政側がいろんな切り崩しを始め、最後には「共働き家庭だけでなく誰でも預けられるような施設に」などという甘言に親たちはだまされ、学童保育は児童館から追い出された。学童保育は小学校の校庭開放事業に統合されていった。しかしそこではお母さんが安心して働くための保育、家庭に代わるものとしての学童保育ではなく、誰でも来られるとは名ばかりのただの放し飼いになっていき、目が届くわけもなく、深刻な事故も発生した。
それでは働く親が安心して預けられる場所でも何でもない、とまた自主学童を一からやり直すところが出てきている。皮肉なことに、かつて運動が盛り上がらず、公設化できなかった学童は逆に自主保育を続けてきたから、一から設立する必要もなく存続した。
こういういきさつを番組のスタッフは知らなかったのか、まるで学校の校庭開放や空き教室利用が進んだ制度であるかのような紹介の仕方もしていた。
そういう中で、学童保育をビジネスとして提供する企業も出てきているという。一人あたり4万円以上かかり、オプションの料金を払えば延長や食事の面倒も見てくれる。安全をカネで買う、それも仕方がない時代なのだろうか。学童保育も格差の時代を迎えたのかもしれない。

私はかつて学童の父母会長をしていたときに、学童はただ子どもを預けるだけの場所ではなく、先輩の父母たちが運動して作り上げてきた運動体で、きちんと受け継いでいかなければなくなるぞと何度もいい、それなりにがんばってきたつもりだったが、テレビで学童の敷地探しをする若いお母さんたちを見て申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

学童保育が格差の時代を迎えて「やっぱり誰でも安心して預けられる公営の学童が必要だったんだ」と気づき、鉄道網が大正時代以前のレベルまで退化し、過疎化が進んでから「やっぱり国営の国民の足が必要だったんだ」と気づき、間抜けなピエロにだまされて何もかも売り払われてから「やっぱり安心できる郵便制度を失うべきではなかった」、と気づき・・・

国土がぼろぼろにされて、たくさんの人が死に、また他国の人をたくさん殺してしまってから「やっぱり戦争を完全に捨てる平和な国と政府が必要だったんだ」と気づくのだろうか。
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