DATE:
2010/02/09(火) 23:10
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今回のリコール騒ぎに、多くの人が「品質のトヨタ」が・・・という。
しかし、以前から触れてきたとおり、私は「トヨタ=欠陥車メーカー」と思ってきたので、今回の事件はむしろ遅きに失した感じがする。
アメリカのサイトでは2002年ごろだったかレクサスの暴走や、BBという車に問題がある(横転しやすい)ということは指摘されてきたので、「フロアマットがずれてアクセルが開きっぱなしになる」などといわれても、ああ、いつものあれか、いつまでフロアマットでごまかしきれるかな、という程度の認識しか持たない。
テレビでは創業家の跡取りがしきりに頭を下げているようだが、今になって考えると、むちゃくちゃな経営をした前経営者がいずれ謝罪になることを見越して「頭を下げるのは創業者一族のほうがふさわしい」とおもって、勝ち逃げしてしまったのかもしれないとすら思う。まあ謝罪の風景というのは、見飽きた退屈な風景、という程度の話にしかならないが、謝罪をするはずのところが「欠陥だとは思わない」とか「お客様がブレーキを踏んだときの感覚にずれがあるだけ」などという恐ろしい言い訳を聞いていると、退屈などといっていられない。
欠陥だと思わないのなら、堂々とお前の運転が悪いといえばいいし、感覚のずれだというのなら、衝突事故を起こしたユーザーに対して「ぶつかったような気がしているだけだ」とでも言えばよい。
すでに破綻してしまっている言い訳を延々と繰り返し、国会を空転させてきた自民党とトヨタはそっくりだ。自民党が終わったんだから、トヨタが終わってもかまわない、JALがつぶれる時代なんだし、ともおもうが、マスコミはそうは思わないらしい。NHKなどはアメリカの反応を「過剰ともいえるトヨタたたき」などといい、さらにグローバル化の光と影、などと称して、世界中で部品を調達せざるを得ない企業の場合、よその国でできた部品にまで目を光らせるのはなかなか難しいなどと擁護する。
アメリカでレクサスの暴走事件が起こったりしていることを考えれば何が「トヨタたたき」なのかわからないし、現地調達した部品の品質などというが、今回のプリウスが日本で作られたものであることの説明がつかない。
もう少しトヨタがどんな企業であるか、日本人自身がその問題に向き合うべきだろう。あの秋葉原事件はトヨタ系の下請工場で働いていた人が起こした。まるで無反動砲のように両側にインパクトを繰り出す。一方の口から欠陥車、他方からは悲劇を生み出す、それがトヨタである。
それでも、トヨタがつぶれたら日本はどうなる、という人もいるだろう。実際には何も困らない。日本の自動車産業を支えているのはトヨタではなく部品メーカーである。ドイツや韓国の自動車メーカーはのどから手が出るほど日本の部品がほしい。日本の部品メーカーだって許されるなら、現代やBMWにどんどん部品を供給したい。そうすれば、トヨタの平社員にぺこぺこする部品メーカーの重役などという構図はなくなるし、トヨタなんぞに買いたたかれることなく、外国のメーカーに対して「優秀な日本の部品がほしいなら売ってやらないでもないぞ」ということだってできる。日本の雇用を支えるのむしろ中小企業だから、そこが潤えば逆に景気がよくなるし格差も解消される。
もちろん、トヨタがつぶれてほしいなどとは思わない。よく田舎の駅前などにまずい食堂があれば、文句のひとつでも言ってやりたくなるかもしれないが、たいていの人は「こういうところは、俺が罰を与えなくてもちゃんと倒産する、それが資本主義さ」などと思うことだろう。しかし、つぶれるというのは、どんな会社でも店でも見ていてつらいものである。廃墟のようになった町並みを見れば、「武器や弾薬を使わなくても、市場経済というのはここまで物も人も破壊するんだな」と思う。こんなしくみが本当に効率がいいのか、効率というのは人間のためにあるはずなのに、効率が一人歩きしているんじゃないのか、と疑問も持ちたくなる。
だから、トヨタは自分たちがただ金儲けをする「私」企業ではなく、一方で人をひき殺すかもしれない危険と、他方で多くの労働者の犠牲を伴っていることを知らなければならない。ところが今回の謝罪会見を聞いていても、どうもそういう気がなさそうに見える。そもそも商売人にモラルなどを求めるほうが間違っているともいえるわけで、だから、日本人自身がトヨタがどういう企業であるか、という問題にきちんと向き合い、「変わらないならつぶれてもかまわない」くらいの気持ちで対処しなければならないだろう。トヨタだけではない、日本のものづくりが変わっていくためには、われわれ自身が変わらないと日本はこのままトヨタとともに沈没する。
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営業(販売)を優先したスペック値
電力を生む回生ブレーキを優先してぎりぎりまで使い、燃費に跳ね返るが安全確実な油圧ブレーキを少なめにしたので両ブレーキシステムのタイムラグを生んでしまった。
安全を優先させれば多少はスペック値が下がるが、ものづくりの現場の意見(安全性、確実性)よりも会社上層部の意見(販売)を優先したトヨタとは、参謀本部の無理な要求(スペック値)を満たす為に乗員の安全装置を省略した旧日本軍の戦闘機零戦みたいな本末転倒な話です。
改善求む
Re: 営業(販売)を優先したスペック値
> 電力を生む回生ブレーキを優先してぎりぎりまで使い、燃費に跳ね返るが安全確実な油圧ブレーキを少なめにしたので両ブレーキシステムのタイムラグを生んでしまった。
> 安全を優先させれば多少はスペック値が下がるが、ものづくりの現場の意見(安全性、確実性)よりも会社上層部の意見(販売)を優先したトヨタとは、参謀本部の無理な要求(スペック値)を満たす為に乗員の安全装置を省略した旧日本軍の戦闘機零戦みたいな本末転倒な話です。
コメントありがとうございます。
確かにインサイトのインパクトは大きかった気がします。インサイトはどちらかというと「なんちゃってハイブリッド」なのに、各種のテストでは簡単にプリウスを上回る性能(ちょっとスムーズに流れると、とたんにプリウスはだめになる)を出していたようで、私もトヨタに一日の長があると思っていたのに、実は少し驚きました。
無理したのかもしれませんね。物作りの基本に立ち返れなんて、ペンギンに飛べというようなものなのかもしれません。
Re: 改善求む
おっしゃるとおりだと思います。トヨタの性能は、日本の下請け工場のレベルが高いからなかなかのものだと思います。下請けに圧力をかけたりせずに、自由にヒュンダイなどに売ることを認め、対等公正に競争することによって努力せざるを得ない環境を確保して、ぜひ立ち直ってもらいたいです。
自浄作用や自助努力というのは望んでも無理で今回もまた事故まで起こしているのに口先だけのごまかしで乗り切ろうとしています。
トヨタを象徴火を噴く消防車
火を噴く消防車はトヨタの現状を象徴していました。
企業総動員でコイズミ改革を推進したトヨタは日本の社会を疲弊させた主犯格の企業です。
私だけ、一企業だけが好ければ、そんな発想が日本を駄目にしています。
社会はみんなが好くならないと持続可能に発展しません。
社会はみんなが支えあって成り立つものでしょう。
そこのところ、そろそろ見直ししないとね。
Re: トヨタを象徴火を噴く消防車
> トヨタが製造した消防車が火を噴いて現場に到着できないクレームでリコールが以前ありました。
> 火を噴く消防車はトヨタの現状を象徴していました。
トヨタのリコールというのはどうもタブー視されているような気がしますね。だから、私たち日本人の感覚としては「トヨタはリコールなど少ない、いい車を作っているのにあまりかが政治的にトヨタをたたいているのだろう」という意見が結構市民権を得ていたりします。そういう側面がゼロだとはいいませんが、そればかりだというのもまたどんなものかと思いますね。
> 企業総動員でコイズミ改革を推進したトヨタは日本の社会を疲弊させた主犯格の企業です。
トヨタ自身も含めて「トヨタ的なもの」と我々自身が対峙していく必要があるのかもしれません。どう考えればいいのかというのはなかなか難しくて、「もうけ偏重主義」だけを道徳的に批判するのか、そもそも資本主義というのは原理的にそういうものなんだから大きく変えるべきだと考えるのか、その中間あたりに道があるのか。私にもハッキリとした解決策があるというわけではありませんが、今突きつけられている問題から逃げることだけは、トヨタの本社がある日本の国民としてはすべきことではないと思っています。
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