羽田が沖に拡張されてハブ空港化されることはこれからの日本にとってすばらしいことである。
まず、東京から近い。成田がいくら便利になったとはいえ、東京から遠い。リニアを通せば30分くらいでつくかもしれないが、現実には電車だけでなくバスやタクシー、自家用車で空港に向かう人も多い以上、燃料や排気ガス、騒音を含めてその損失は計り知れない。それに相当量のジェット燃料を内陸に運ぶのもばかばかしい。もちろん羽田を拡張しても成田はなくならず、成田が存在することの損失をゼロにすることはできないが、少なくともこれ以上の損失の拡大を防ぐことはできる。
◆ 今後の拡張はメガフロートで
羽田が元々拡張できなかったのは、1960年頃における埋め立て技術の問題があったとされるが、これからはメガフロートでやればよい。メガフロートとは、中空の鉄の箱を海に多数浮かべ、つないで人口島にする技術である。それを飛行場にすれば、海に浮かぶ巨大な航空母艦ができることになる。
このメガフロートの利点は、なんといっても、そのコストにある。用地買収も大規模な埋め立て工事もないために安くあがる。できてからも、意外に波などにも強く、エネルギーをうまくやり過ごすため、耐久性もあり、仮にどこかが壊れればそのブロックだけを取り替えればよいため、保守コストもきわめて小さくなる。不要になれば撤去することもそう難しくない。
工期も短いし、環境への負荷も比較的小さい。その上不況の鉄鋼産業、造船業界を大いに元気づかせることになる。
それに、メガフロートに限らないが、海上に作られた飛行場は、飛行場の騒音問題がそれほど深刻ではないし、接近が困難であるため警備費用も小さくてすむ。
もちろん問題は残る。羽田の機能を活かすには
横田空域の返還が必要だ。もはや冷戦もないんだし、民主党政権で初めて日本は独立国になったのだから、できない話ではない。
◆ 森田健作は「腹が立って眠れない」というが・・・
しかし、千葉県知事である森田健作が、羽田のハブ空港化の話を聞いて「腹が立って眠れなかった」という。
森田健作については、まず「完全無所属」として立候補しながら自民党の支部長であった事実が、公職選挙法に明らかに違反すると思われるのに、まだ居座っていること、これが問題である。成田がどうこうと語る資格などなく、まず辞めない限り、「派手な問題をぶち上げて目をくらまそうとしているのだろう」としか映らない。
その上、彼の「怒ってみせる」という政治手法がもはや日本には不要な人材であることを如実に物語っていて、痛々しい。彼はもはや千葉県だけでなく日本にとって不要どころか有害な人材である。
むかし「おしん」とかいう番組があって、当時の文部大臣だったかが、おしん役で人気の出た子役を呼びつけ、その子役に感動しなどと話しかけるシーンが放送されたことがあった。そもそも自民党の政治家のような立場にある人間がそんな物語に感動するというのは、下々の者が死にかけになって自分たちの特権を支えてくれて「余は満足じゃ」という話にすぎず、当時は原作者も少しそれに批判的なコメントを寄せていたように記憶している。
理屈じゃない、私は皆さんとともにあるんですよ、という宣伝をするのは、ドラマで一緒に涙を流してみせたり、スポーツで"敵国"と戦う日本代表のために抱き合って喜んでみせたり、いろんなパターンがある。理屈抜きに千葉県のために県民とともに怒ってみせるという、選挙違反帳消し作戦に出るのもまたなかなか有効な手段である。しかし、今の政治に求められるのは、少ない財源、限られた環境資源の中で有効な施策をどれだけ具体化させるか、こうしている間にも何人自殺者が出ているかわからない日本で、少しでも早く解決の道筋をつけるリーダーであって、連帯感の涙で抱き合って一体感を感じさせる人間はいらない。
◆ 偽善者森田健作
さらに、成田闘争で血が流れたなどという偽善は、「おれは男だ」のイメージをけがすものである。警官の死者、反対運動側の死者、いずれも地元との話し合いを軽視して強引に進めた政策の悲劇であり、彼らの犠牲をいうのであればむしろ成田空港はなくした方がよいことになる。まるで死者の遺志を継ぐかのようにいうのは偽善である。もしそうでないとすれば、成田は貴重な兵士の命を犠牲にして奪った領土であって、手放すわけにはいかないと言っているようなものであり、生まれてくる時代を間違えた森田健作は不要どころか有害な人材ということになる。
いや、住民意思を無視してやった手法は反省している、だからこそ今回のようにトップダウンで「羽田をハブ空港化」と言ってくることに反対するんだ、とでもいうだろうか。しかし、それも「住民意思」をゴネ得の口実にしているだけである。
◆ ごね得が横行する
開腹手術を患者の意思を無視して決め、勝手に切るのは許されないだろう。しかし、開腹手術の必要がなくなりました、切らずになおります、というのは別に患者を「説得」しなければならない話ではない。おそらく一方的に通知すればそれでよく、あとは切らずになおる方法が確立していることを説明して、その点だけ納得させればおしまいだろう。それに対して患者が「おい先生、こっちは腹を切ると思って決心してたのに、あまりに強引じゃないか。その決心を害した精神的損害に対する慰謝料を支払え」などと言い出したらどうだろうか。ごね得モンスタークランケということにならないだろうか。
確かに、成田が整備されることを予定して、ラーメン屋を開業した人がいるかもしれない。その人にとって成田空港の帰趨は死活問題であろう。しかし、それは反射的利益というものだ。行政が「成田空港を整備しますが、旅客の利便のため、ラーメン店を移転してくれませんか」とでも約束した上で誘致し、それに応じて具体的に店主が費用を投下したような場合には信義則上、損害という問題もでる。しかし、政策というのは常に変化しうるものであり、むしろ今それが求められている。民主党政権は、こういうタカリ集団を相手にしているほど暇も時間もないはずである。
◆ 千葉県はまともな知事で出直せ
選挙違反帳消し作戦に出る必要のない、脛に傷のない知事であれば、メロスでもあるまいにいきなり冒頭から激怒せず、まず前原の発言に対して羽田と成田のすみわけについてどのように考えているのかなどの情報収集をするはずである。それに、羽田はアクアラインの先にあり、千葉から見ても成田よりも近いという人はかなり多い。どういう話なのか聞いてみる前から「千葉県民のために怒る」というのは裏があるとしか思えない。さらに、千葉県にとってもっとプラスになる方向に持っていくには、例えばアクアラインを挟んだ木更津側にメガフロートを拡張しないか、という話を持ち込んでもよい。そうすれば、森田は自分の選挙違反を帳消しにするために言っているのではなく千葉県民のことを考えている上に、なかなか企画力のある人間だ、とでもなるかもしれない。まあ、それ以上に嘘をついてまで知事にしがみつかない方が「俺は男だ」のイメージにふさわしいとは思うが。
空港の造りすぎ
成田に羽田以外にも、横田や厚木など巨大空港が日本の首都の周りを取り巻いているさまは異様で、特に内陸の空港は問題点が多い。新空港など造らなくともアメリカ軍に日本の空を返してもらえば一円も要らず只で今すぐ全てが解決します。
特に成田空港の問題点が多い。
その点、羽田は海に面しており騒音被害も少ないし、何より拡張が容易。
60年代に埋め立て技術が無かったの説は疑問です。
この時期に、何と日本の三大お馬鹿公共事業だと言われている関空の計画が持ち上がっていた。
関空は世界で初めて、沿岸から遥か沖合いの5キロ地点の水深20mを埋め立てて建設されていますが投入された30m以上の土砂は9m沈下して、今でも年間7センチの速度で沈下し続けている。
羽田などの海岸部の沖積層の埋め立ては1年程度で沈下が落ち着くが人類史上初めての土木工事である関空では、沖積層の下部の400mに及ぶ洪積層の圧縮による沈下が何時までも止まらない。
このままなら関空は地盤沈下で滑走路は水浸しになるが、それ以上に大阪から38キロと遠い新空港としての値打ちの沈下が甚だしい。
元々市街地の真ん中にある伊丹空港の閉鎖が前提で造られた新空港だが、出来上がった途端に伊丹周辺の8市が閉鎖方針を存続に180度態度を変換する。
便利な伊丹がある限り誰も不便な関空を利用したくないのは道理で、これでは関空の地盤沈下は加速するばかりです。
なるほど
確かにその通りですね。空域を返してもらうなどと言っているからなめられるのであって、考えてみたら首都圏の周りに広大な占領地を作られている国なんて独立国かどうかも怪しいほどです。
> 特に成田空港の問題点が多い。
> その点、羽田は海に面しており騒音被害も少ないし、何より拡張が容易。
> 60年代に埋め立て技術が無かったの説は疑問です。
> この時期に、何と日本の三大お馬鹿公共事業だと言われている関空の計画が持ち上がっていた。
そうですか、私は一応「当時埋め立てできなかった」には特に突っ込まなかったのですが、そうかも知れません。
> 関空は世界で初めて、沿岸から遥か沖合いの5キロ地点の水深20mを埋め立てて建設されていますが投入された30m以上の土砂は9m沈下して、今でも年間7センチの速度で沈下し続けている。
関空はこれからもカネ食い虫のままになりそうですね。
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