DATE:
2009/09/08(火) 12:27
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未分類
まあ反対する人はいないと思うが、わざわざ賛成という人もそれほどいないかもしれない。だから、ここで賛成と表明しておきたい。
基本的に私は、地球温暖化の議論に懐疑的である。とくに原子力産業がこの議論を利用することにきわめて強い懸念を抱いている。
この問題はおそらくいくつかのパートに分かれていて、
1. 現在地球が温暖化している
2. その主因は人間が出す二酸化炭素である
3. そのために化石燃料の使用を控えなければならない
ということになっているが、1を肯定しても2が肯定されるかどうか怪しいし、さらに3が肯定できるかとなるともっと怪しいように思う。
3からいくと、人間が出した二酸化炭素が主犯であるとしても、控えればそれでいいかどうかはわからない。そんなことすれば酸素濃度があがって山火事が増えるだけとも考えられるからである。
だから、二酸化炭素を吸着する方法、例えば最大の二酸化炭素吸収源であるサンゴ礁を保護することを真剣に考えたほうがよいのではないか、と思っている。
2については議論があるようで、二酸化炭素が増えてから温度が上がっているのか、温度が上がったら二酸化炭素が増えたのか(海水温があがれば当然二酸化炭素が海から空気中に出てくるため、人為的なものかがわからない)。さらに、二酸化炭素なのか、太陽の黒点が原因なのか、よくわからないところが多い。
1についても本当に地球が全体として温暖化しているのか、この数年のうちにまた寒冷化し始めるのか、あまり確信がないので、そのままでは肯定できない。
ここまで書いてくるとそもそも削減に反対しているみたいに見えるが、私は生活のスタイルとして、二酸化炭素だけでなくエネルギーを大量に消費するのが豊かであるという発想を変えるべきと考えている。そのためのチャンスとしてこれを捉えるのなら大賛成である。
たとえば人が職場まで歩いて行き、歩いて帰ってくる。帰りに地元で採れた野菜を買ってきて食べる、という生活をしたとすればエネルギーの消費はきわめて小さいものになるだろう。国土がバランスよく発展していれば、このような生活は可能になるはずだ。懐古趣味的といわれればそれまでだが、今の日本のような一極集中で国土のバランスの悪い国からすれば、私くらいに考えてちょうどよいと思う。
昔、アメリカが日本兵を捕まえていろいろ話を聞いてみると、あまりに右翼的な思想に凝り固まっているため、中和するために「資本論」などを与えて読ませたという話があるが、いまだに戦前の日本を肯定的に捉えるような言論がある現状では、それくらいの刺激があってもいいかもしれない。
同じように、東京への一極集中、殺人的ともいえる通勤風景の一方で、田舎はシャッター街。美しいはずの田舎の風景になぜかグロテスクに道路と漁港だけがそびえる。おそらく先進国で最も汚い国土となってしまった日本で、国土がバランスある発展をするためには、こういう発想でだいたいバランスがとれるというものではないだろうか。
だから温暖化対策は、単にエネルギー問題ではなく私たちの生活スタイルの問題であると捉えるべきだ。そう考えると原子力のような中央集権的なエネルギーのあり方が、温暖化対策のどさくさにまぎれて推進されることがあってはならない。
国土も分権化し調和をとるとすれば、エネルギーもまた分権化されるべきであり、たとえば、流れ込み式水力発電のように小規模で川の流れや風景を壊さないものをきめ細かにその地方に暮らす住民とともに考えていくという政治のスタイルの問題として温暖化対策を捉えていくことができるなら、温暖化の議論、排出削減の議論は意味のあるものになる。
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目的は何処に?
たんに増税や景気刺激の道具であれば懐疑的になります。
Re: 目的は何処に?
>
> たんに増税や景気刺激の道具であれば懐疑的になります。
自分だけの利益ではなく
なので(3)の、今まで日本など先進諸国が大量に使ってきた化石燃料(石油)の消費をもう一度考え直すのも、大切な事だと思います。
ただ(1)地球温暖化(2)人為的CO2原因説の科学的は結論は未だ出ていない、単なる仮説の一つにすぎない。
それに、地球温暖化より、0年~数千年以内に書確実に起こる地球寒冷化のほうが人類や其の他の生命全般に致命的な大損害を与える。
特に人類を含む動物全部が依存する植物にとっては、今の地球環境は快適ではなく『随分寒くて食べ物の炭酸ガスが少ない』厳しい気候なのです。
これからのあり方を
確かに発展途上国が、先進国の後追いをして石油を使うのはいわば権利と言ってもいいくらいで、我々はその先にある新しいスタイルが提示できるといいんでしょうね。
気候変動については、今のところ太陽の黒点などの説明にも説得力を感じます。そうすると二酸化炭素濃度の上昇は望ましいし、作物ができるという観点からも優れているといえそうです。
--- 鳩山由紀夫のCO2増大策 ---
利用増による渋滞によって、排ガスが増加するだけでなく、運送会社や高速バス会社は予定の時間通りに走れず事業が成り立たないので、無料化に反対している。渋滞はマイナスの経済効果となる。
自家用車の利用増及び走行距離の増加によって、排ガスが増加して地球温暖化および健康被害を加速させる。
本来、モーダルシフトによって、自家用車から公共交通機関へ移行させて、ガソリン使用量及び二酸化炭素の排出量を減らして省エネルギー及び温暖化対策とするべきであるが、その逆を推進しようとしている。
新聞社による全国の知事へのアンケート調査では、高速無料化を評価した知事は岩手、徳島、沖縄のわずか3知事だけ。
(注)排ガスに含まれる有害物質は、煤塵、窒素酸化物、硫黄酸化物、炭化水素、二酸化炭素など。
違うように思いますね
税金を投入して無料化はおかしい、というのはおそらく誤解でしょう。元々高速利用ドライバーが支払っているものなので不当ではありません。それに高速の維持に3兆円もいりませんよ。
排ガスについては周辺道路の渋滞緩和を考慮する必要があります。年間310万トンも二酸化炭素の排出が減るという試算がありますね。
知事へのアンケートを持ち出すのもどうでしょうか。もし知事が高速無料反対を掲げて当選したのなら、それが県民の意思だといえるでしょうけど。民主党は今回高速無料化を掲げて選挙を戦い、それもあって政権を得ました。地方の高速を無料化すれば、使われていなかった高速の車が増え、渋滞が緩和され、二酸化炭素が減り、無駄な周辺道路建設が不要になって、利権中心型の政治家は反対する、というのが真実かもしれません。知事がなんといっているかというのはあまり真に受けない方がよいと思います。
あなたの主張で最も理解できないのは、無料化は行わずにトラックを順調に走らせてやれといいながらモーダルシフトすべきだという主張ですね。
知識、論理ともに?です。
もっと切実な問題
我々の最も大切な目標は、人類と生態系の持続性の維持であり、これは危急の課題となっています。 例えば、飢餓人口は 約10億人と推定されますし、生態系の破壊も加速しています。 意味のない温暖化対策は、止めるべきです。
もえおじさまコメントありがとうございます
おっしゃるとおりだと思います。
温暖化対策が逆に作用することもあるかもしれませんね。
温暖化が原子力に向かうだけだったり、新たな商売のネタにするだけだったりする危険は常に監視しなければいけないと思います。同時に、私たちの生活そのものを見直していくことが必要でもあると思いますので、温暖化の話に乗っかって、「こういう生活はやめよう」というきっかけにできるなら賛成というところです。
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