民主党は地デジ中止を公約にしてもらいたい。もちろんアナログがよいと主張しているわけではない。時代遅れの地上波をやめようといっているだけで、ケーブルかCSデジタルにすればよい。
今まで地上波では「電波は有限」であるとして、少数の放送局だけに免許を与え、新たな参入を事実上阻んできた。だから大手の放送局は権益を独占でき、従業員の給料も高い。結果、その地位を捨ててまで正しいことを言おうとは思わないのも道理で、権益を守ってくれる政権党の批判はできない。今回の小沢批判などを見ていても、政権党のためマスコミが総動員されているのがよくわかる。以前からテレビ視聴時間が長い人ほど小泉支持という話があったが、朝から晩まで洗脳一色になってしまうのはやはり制度が悪いというしかないだろう。
衛星やケーブルにしよう テレビの画が美しいのが悪いとは言わない。それなら衛星かケーブルにすればよい。たとえばCSにすれば、各家庭は6000円ほどの中華なべのようなアンテナを買ってベランダに置けば十分。難視聴地域などない。
ケーブルでもよい。日本全国にすでに光ファイバーがいきわたっている。各家庭に引くのは難しくない。
そしてどちらの方式でも、何百チャンネルにでもできる。「電波は有限」を口実にして少数の放送局に独占させる理由はなくなる。だから、たとえば事務所に従わず、クビになった芸人だけのお笑いチャンネルとか、正しいことを言ったために追い出された記者を集めたニュース専門チャンネルなど次々作ることができる。放送局からCSに電波を飛ばすのはとても簡単だから安く放送局が運営できる。
地デジはだめだ 技術的にも、費用的にも地デジはだめだ。
ハイビジョンといいながら、実際には送られてきた画像を縦に伸ばしたり横に伸ばしたりして初めて使える。BSデジタルのように最初からきれいな形で送られてくるわけではない。時代遅れの中途半端な規格である。
地上波だから電波も悪い。だからアンテナは屋根の上しかないだろうが、業者に頼めば3万円くらいかかる。その上、私の家のあたりでもそうだが、電波が悪いので、中継局の計画が次々にかわる。そのたびに業者に頼んでアンテナの方向を変えてもらうのか。
難視聴地域の問題もある。その解消のため、どんどん細かく中継局を立てる必要がある。いま90%近くの地域に電波が来ているらしいが、残り10%に電波をいきわたらせるのに、今まで以上のお金がかかるだろう。というのは、2000本ほど基地局を立てれば、人口の90%をカバーできたとしても、残り10%のために9000本ほど必要とされるからだ。それでもどうしても電波の届きにくいところが残るが、ケーブルや衛星で供給するなどと本末転倒な議論までなされている。最初から衛星にすればいいだけのことだ。
こんな出来損ないにかける費用をどうやって調達するのか。
電波使用料というものを国が徴収していて、年間600億円くらい。その80%が携帯電話からで、携帯電話利用者一人当たり年間500円くらいは取られているだろう。地デジの主役である放送局が意外に負担していない。テレビの周波数が空いて電波の有効利用ができるようになるんだから、テレビ局だけの問題ではないというのが表向きの理由らしいが、ほかに解決法がある以上、理由になっていない。放送局の特権を守って取れるところから取ろうというのが本音だろう。
地方局温存の陰で 地方局の問題もある。地方局には中央で作られた番組を地方で放映するための独占的な地位がある。「放送してやってるんだ」というスタンスなのか、電波料などというカネまでせしめるらしい。地デジになってもこの構造は温存される。いや、地デジでこそ温存される。
たとえば捏造が問題になった「あるある」ではスポンサーが支払ったお金は一番組あたり1億円、それを広告代理店が1500万円抜き、地方の放送局が放送の手間賃(電波料)として4000万円以上抜くらしい。制作会社にわたったのが800万円強。まともな番組などできるわけがない。損をしているのは私たちである。
だから、時代遅れの地上波権益を守るため地方局も必死である。そこで、地方の代議士にお願いする。「先生、何とか一つ先生のお力で」「よっしゃよっしゃ、まかせとけ。その代わり魚心あれば水心ということがあるからな」という話にもなる。
私たちのお金を使って、甘い汁を吸い続け、質の悪い番組を放送し、質の悪い政治家を送りながら、その構造を守ろうとする、こんな地デジはぜひ政権交代で葬り去っていただきたい。
もちろん、地方局がなくなればいいなどと思っているわけではない。本当に地方のいい番組を作って衛星から放送すればよい。何百チャンネルもあるのだから、技術的には可能だ。衛星に飛ばすだけなら、地上の送信設備もいらず、制作費に回す金も出てくる。確かに今までのように番組を右から左に流すだけで食っていく、ということはできなくなるかもしれないが、質のよいローカル色豊かな番組を制作し、全国の人に地方の良さを知ってもらう。本当はこういうことをやりたかったと思っている人たちだってたくさんいるはずである。地方出身者が東京で故郷のニュースを懐かしく見て、地元を忘れないでくれる、本当にいい番組があふれる時代になる。
私たちがほしいのは質が悪くて画だけきれいなテレビではない。質も画も最高のテレビである。地デジをやめよう。
あっと驚く放送局 ちょっと面白い試みとして最近注目しているのが、インターネットを使った「放送局」である(
あっと驚く放送局)。アポロは月へ行ったかどうかの検証番組など、まあ多くの人が知っている内容かもしれないが、なかなか面白い。
コメントの投稿